おはようございます。
NITの福地でございます。
質量の単位「キログラム」の定義が130年ぶりに改定されることがフランスで開催された国際会議で決まり、来年5月20日に施行されます。
質量の基準は1889年から「国際キログラム原器」と呼ばれる重りが使われてきましたが、この重さが汚れや摩耗などでわずかに変化したことが近年判明し、日常生活には影響しないレベルといえども、微細な物質を扱う先端技術が進歩したことで、より厳密な定義が求められるようになったようです。
新たな定義では、変化が生じる人工物ではなく、普遍的な物理定数を基に計算した原子の質量を使う事になりました。
そこで活躍したのはなんと日本の技術だというから驚きです。
産業技術総合研究所はレーザーを使ってケイ素の結晶の体積を精密に測定し、含まれる原子の数などを正確に割り出し、世界最高水準の精度で物理定数を算出しました。
日本が国際的な単位の定義づくりに貢献したのは初めてだということですが、今回基礎科学の実力を反映する計測技術の高さを世界に示すことができたことを日本人として大変誇りに思いました。
今週も実り多き1週間でありますように。